葬斂の奏者-亡失に顔を逸らす諸人へ

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

葬斂の奏者-亡失に顔を逸らす諸人へ

現役葬祭プランナーが、葬儀の常識・マナー・風習・疑問を詳しく解説するニャ

お仏壇どこに置いてます?仏壇の【向き】と【設置場所】についての話

”仏壇を見る猫”/

葬儀が終わったあと、しなければならない事の一つに【仏壇】の用意があります。「田舎の実家には仏壇があるけど、今の家にはないよ」という方は多いです。今回はお仏壇の知識をいくつか紹介します

仏壇の意味

位牌とご先祖を祀り、仏様に手を合わせる家庭用の祭壇です。位牌のほかに、本尊の仏像・仏画、仏具などを飾ります。また、家の中のお寺という考え方もあります

 

日本香堂 お偲び揃え ボックスタイプ 92402
日本香堂
販売価格 ¥16,096
 
 

仏壇の設置場所

可能であれば家の中で最もの上位の場所に設置します。「仏間」があれば一番良いですが、現代は「仏間」のない家や、そもそも和室がないという事も多いです(さらには仏間や床の間を知らない方も多いです)

金銭的に余裕があれば、押入れや床の間を改造(改築)して「仏間」を作ります。最近の仏壇は照明がついてるものも多いので、電源(コンセント)の設置工事も併せて行ったりもします。

「仏間」以外に置く場合は「床の間」や「居間」「寝室」となります。しかし、どの部屋に置くべきかという事にとらわれずに、ご先祖に対して失礼のない場所で、毎日お参りが出来る場所を第一に考える方が良いでしょう

”仏間と床の間”/

置いてはいけない場所

信仰や風習・迷信に関係する置いては行け無い所

神棚の下・神棚の向かい

可能であれば別の部屋が好ましいですが、なかなか家の造りの事情で難しい事も多いと思います。同じ部屋に設置する場合、神棚の下は避けましょう。理由は諸説ありますが、まず基本的に仏壇の上に何かを置くというのが良くありません。折角、家の一番の場所に設置しているにもかかわらず、その上に物を置いてしまうというのは、本末転倒的な感じがします。また、仏壇の上には浄土へ通ずる道があるので塞がないようにという事もよく聞きます。

他には迷信的な考え方かもしれませんが、神様と仏様が喧嘩して家の中の人間関係が崩れる、とか、仏様への線香の煙が神棚に登り神様に失礼になる、などもあります。

神棚と仏壇の「向い合せ」もいけません。どちらかをお参りしているときに、反対側にお尻を向けてしまうからです

仏壇の耐久を考えるとよくない場所

  • 直射日光のあたる所
  • エアコンの風が直接当たる所
  • 湿気の多い所

仏壇の向き

筆者は上の設置場所に合うのであれば、どの向きでも問題ないと考えています。実際はっきりした決まりがあるわけではありません。しいて言えば、仏壇は北か西側に設置するのが良いと思います

ただしこれも地域の風習や迷信がありますので、気になるようでしたら下記を参考にしてみてください

宗派による考え

真言宗

家族が本山のある方角を向かってお参りできるのが良いとの方便をよく聞きます。つまり、西に本山がある場合、仏壇は背を西に、扉を東に向けます。お寺ごとに本山が異なりますので、菩提寺があれば確認してみましょう。ちなみに首都圏に多い「豊山派」の総本山は奈良県長谷寺、「智山派」総本山は京都府智積院です。

しかしこの方便でいくと、お住まいの地域によっては、自宅の南側に設置することもある考えられます。

印度(インド)の方角、つまり日本では西側へ設置するという説もあります。

曹洞宗・臨済宗

お釈迦様は南向きで説法をしていたという事から、お参りする方が北向きになるように設置します。仏壇は背を北に、扉を南に向けます。

浄土真宗・浄土宗・天台宗

阿弥陀如来は西方の極楽浄土にいるという事から、お参りする方が西向きになるように設置します。仏壇は背を西に、扉を東に向けます。

インドや中国からの慣習

インドでは日の出の方角、つまり東が縁起の良い方角とされています。これに倣い、仏壇を東向き(西が背)に設置するという説があります。

また中国の言い伝えで、王は天の中心「北極星」を背に政治を行うという「王者南面」と言うのがあり、街や寺院は南向きに作られました。そのため家の中の小さな寺である仏壇も同じように南向き(北を背)に設置するという説もあります

全てを昔からの慣習に倣うことは不可能

現代では風習・信仰心の薄れや家の構造、予算の問題などから、全てを慣習通りにするのは難しいと思います。特にマンションにお住まいの方は和室が無い事も多いですし、仏壇自体がかなり高価であるのに、仏間の為に改造(改築)する工事費までは用意できなかったりします。また、法事以外の日常で故人やご先祖に香を焚いたり、手を合わせお参りする方も減ってきています

仏壇設置場所のまとめ

仏壇の置き場所や向きを気にするのであれば、まずご先祖を敬い、感謝し、大切にすることを考えましょう。自ずと答えが出てくるはずです