葬斂の奏者-亡失に顔を逸らす諸人へ

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現役葬祭プランナーが、葬儀の常識・マナー・風習・疑問を詳しく解説するニャ

【薬石効なく】の読み方と意味。死亡通知や訃報での使い方

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「薬石効なく」の読み方と意味

早速ですが結論から

読み:やくせきこうなく と読みます

意味:病気や疾患に対して、色々な薬や治療法で手を尽くしたが、叶わず没してしまった

 

死亡通知や訃報、葬儀での畏まった挨拶で遺族が使用します。

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薬石の「石」って何?

薬石とは上記の通り、薬や治療法の事を指します。薬はわかりますが、石は何を指すのでしょう?

鍼治療

漢方医学における「鍼(はり)」を指します。現代ではステンレスや金・銀製の針を使いますが、鍼治療の原初は石を尖らせたものを使っていました

また、鍼に限らず器具を使った治療を総じて「石」と表しているとも言われています

暖石(おんじゃく)

石を温めて布などでくるみ胸や腹などを温める道具、カイロのようなもの

寒さをしのぐのはもちろん、お腹をお温めることで肝臓や腸の動きを活発にし、病気に効果があると考えられてきました

「効なく」とは?

字の通りですが、効き目がなかった、効果が出なかったという意味です。

「薬石効なく」を使う時の注意

訃報や死亡通知でよく使われますが「手は尽くしたけど、その甲斐なく亡くなってしまった」という意味ですので、基本的には治療や闘病に関係した身内が使う言葉となります

したがって、実際に本人の看病していない第三者や、会社内の連絡などに使うのは失礼です。見方によっては「家族が選んだ薬や治療法が良くなかった」と評価しているように受け止めてしまうからです

ひな形として安易に使ってしまわぬよう注意しましょう