こんにちは。葬儀後の相談として一番多いのが『納骨』についての事です。霊園や墓石屋さんの紹介は昔からありますが、近年、納骨方法の問い合わせが増えてきました
その中でも特に多いのが、一般的な納骨とは異なる『自然葬』と『永代供養』などの将来の管理に携わりたくないようなご相談です。今日は究極の自然葬をご紹介します
進化し続ける自然葬
従来までの埋骨方法「墓地に遺骨を納める」という日本人の常識からは、かなり離れた考え方ですが、近年『自然葬』なるものが一気に増えてきました
「遺骨を地球に帰す」この自然葬は、海に帰す『海洋散骨』や、山や土に帰す『樹木葬』などがあります。さらには、遺骨を結晶化し宝石として遺族に渡す『ダイヤモンド葬』というものもあります
これらの自然葬が増加してきた理由として
- 故人が海や山が大好きだった
- なんだか現代風で格好いい
- 人間も他の動物と同じよう、地球に帰るのが本来との考え
- 古来の慣習や宗教の考えに否定的
- 納骨後の供養、管理費まで考えると、自然葬が低価格
など様々です
急速に増加!宇宙葬とは?
自然葬の中でも、近年とりわけ注目を集めているのが『宇宙葬』です。遺骨を宇宙に散骨するという、なんとも夢のあるスケールの大きい供養の方法です
人ははるか昔から宇宙に興味をもち、研究を続けてきました。近代に入り、ようやくロケットで宇宙空間に行くことに成功し、今や『宇宙ステーション』で生活している人までいます
しかし、まだまだ生きている間に宇宙に行くことができる人は、科学者や超富裕層者など極々一部の人間だけです。『宇宙葬』は例え死んでしまった後だとしても、そんな夢に見た空間(宇宙)へ行けるのです。子供の頃テレビアニメであの世界へ行けてしまうわけです
一括りに「宇宙葬」といってもサービスは色々
さて、こんな途轍もなく壮大なスケール宇宙葬ですが、生まれたての業界ですのでサービスはまだ業者によって様々です。そもそも『宇宙葬』という言葉の定義もはっきりしていません
プランを選ぶうえで確認したいのが、まず宇宙へ行く方法です。ロケットに乗せていくものもあれば、風船で成層圏まで飛ばすもの、人工衛星で旅を続けるものなどがあります
他に企業によって違いがあるのが、宇宙のどこまで行くかです。地上から40kmくらいの成層圏での散骨や、高度100kmの軌道に乗り地球を周り続けるもの、そして月面に散骨するもの,、宇宙の彼方へ旅に行くものまであります
注意点としては、どの会社も「散骨できる遺骨の重量」の設定があります
遺骨の極一部しか打ち上げられないという事です。ほんの数グラムとなりますので、残った遺骨は通常の納骨や、他の自然葬で埋葬しなければいけません
宇宙葬の費用
前記のサービス内容や、相場が無いということもあり掛る費用も様々です
各webページを見た所、25万円~740万円 w( ̄△ ̄;)
宇宙葬を手掛ける会社
『Sorae』
以前もご紹介しましたが、「光の戦士たち」バーグハンバーグバーグ社がwebページを制作し話題となった会社です。費用は¥285,000とロケット打ち上げタイプとしては最安値!
『銀河ステージ』
昨年の『エンディング産業展』で注目を浴びた企業です。プランがいくつかあり、予算に合わせて選べます。費用は45万~250万円。多くの実績と生前予約が人気の証拠です
『バルーン宇宙葬』
バルーンタイプの宇宙葬です。ロケットのような派手さはありませんが、費用を抑えられることと、打ち上げる場所を自由に設定できる所が魅力です。広いスペースがあれば、自宅からの打ち上げも可能です。費用は24万円
『エリジウムスペース』
アメリカのベンチャー企業です。『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』の松本零士先生が「生前葬」として参加される事で注目を集めています。『月面供養(30万円)』や『流れ星供養(120万円)』のプランがあります。元NASA技術者が企業を立ち上げているので、業界内では圧倒的な宇宙への知識や、ロケット技術を持っています
夢ある宇宙葬業界に今後も期待します
まだまだ業界としては小規模で、対応できる会社も多くはありません。ロケットやバルーンに積める遺骨の量も数グラムです。ですがテレビや雑誌、ニュースなどで取り上げられる事も増えてきました
宇宙やロケットの研究も日々進化していますので、将来「火星に散骨」とか「天の川の星になる」など、多様なサービスが出現してくるでしょう